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道路なのに道路じゃないってどういう事?

こんにちは😊

タツケンホーム 新築部設計課の深井と申します。🙇🏻

普段は敷地の測量や法律・法規関係の調査、行政との折衝や各種許認可申請などを担当しております。

またまたスタッフブログを担当させていただく事になりました。

今回は、前回書かせていただいた「道路後退のお話」に引き続き、面倒くさくてややこしい😭「道路」についてのお話をしますね。

【前回の記事】

https://www.tatsuken.jp/blog/4582.html

 

 

都市計画区域内で建築する場合、建築基準法により「建築物の敷地は、道路に2m以上接しなければならない」と定められております。

建築基準法に定められた「道路」は、以下のようなものが対象となります。

 

①道路法による道路(国道、都道府県道、市区町村道などに「認定」された道路)。

②開発許可を受けた開発事業、または土地区画整理事業などで整備された道路。

③建築基準法施行時、または都市計画区域に土地が編入された時点で存在し、建築物が立ち並んでいた道路。

④土地区画整理事業や都市計画事業などで、2年以内に整備される予定の道路。

⑤建築基準法及び都道府県(一部の市を含む)の基準に適合し、位置の指定を受けた道路

 

上記①~⑤に該当する幅員4m以上の道路と、前回お話した「2項道路」が、概ね建築基準法に定められた道路となります。

※この他にもありますが、基本的にはこれだけ押さえておいて頂ければ良いかと。

これらに該当しない道路は「建築基準法上は、道路として扱わない」事となります。

単に「市が持ってるだけの道路状の土地(里道敷など)」は、状況によっては「建築基準法上の道路でない」場合があります。

ここで、実際に起こりやすい事例を紹介します。

 

 

 

敷地イメージ

上の画のケースは、1つの道路に4つの敷地(白い建物、灰色の建物2棟、赤い車のある更地)が接している形となっています。

画像手前の軽トラックの有る道路は、十分な幅のある市町村道や都道府県道・国道などと仮定しています。

4つの敷地はこの手前の道路には直接接していませんが、手前の道路から奥に伸びる道路にそれぞれ接した形になっています。

この奥に伸びる道路について、市町村の役所(役場)などで「建築基準法上の道路扱い無」と言われた😢・・・というケースとなります。

見た目には立派な道路が存在しますが、一体どういう事でしょうか?🤔

 

 

 

ケース①「道路に見える部分がそれぞれの敷地の一部だった場合」

ケース①

上空から平面的に見た図となりますが、A、B、C、Dの4つの敷地が、①の道路に見える部分のみに接しているように見えます。

実際には、A、B、Cの敷地からそれぞれ幅員2mの通路が伸びており、建築基準法上の道路に接しています。

この3本の通路はそれぞれの敷地となっていますので、建築基準法上は道路扱いとはなりません

このため、Dの敷地は建築基準法上の道路に接しない敷地(いわゆる未接道地)となります

Dの敷地ではこのままでは建築ができないので、道路に接した土地を購入・借地などで敷地に組み込む等の対策が必要です。

 

 

 

ケース②「道路に見える部分がいずれの敷地にも含まれていない場合」

ケース②

このケースの場合、②の道路に見える部分はどこの敷地にも含まれておりません。

道路に見える部分が

・開発許可や位置指定など所定の手続きを経ずに作られた私道の場合

・市町村や都道府県が「所有しているだけ」の土地の場合

などで見られます。

 

この場合には「道路に見える部分が農道や公共管理のもの」の場合と「私有地」の場合とに分かれますが、いずれも「所有者(管理者)の同意」を得たうえで「建築基準法第43条」に基づく認定や許可を受けることができれば、建築物の建築が可能となる場合があります

モデルケースでは広い道路状の部分が対象となっていますが、幅員が1.8m以上であれば許可可能となる基準が設けられている場合があります。(兵庫県は該当)

道路状部分が複数の所有者が存在する場合、土地所有者全員の同意が必要となります。

土地所有者の同意を得る段階でとん挫する場合もありますので、特に私有地の場合には注意が必要です

このような敷地での建築をご検討される場合、建築地の市町村、建築系許可の所管の役所(各県民局の土木事務所など)に相談が必要です

 

 

 

今回掲げたモデルケース以外にも様々なケースがありますが、道路に十分接していない土地での建築には障害が多数あります。

土地探しから始める場合、こういった敷地を避けるか、認定・許可までの筋道がはっきりしている敷地を選ぶなど、注意が必要となります。

逆にご所有地が未接道地の場合にも建築が可能な場合がありますので、建築をご検討の際にはご相談いただければ幸いです。🙇🏻

 

 

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